今回は、『緊急雇用安定助成金』についてご紹介いたします。
緊急雇用安定助成金
雇用調整助成金は、経済上の理由により、事業活動の縮小を余儀なくされた事業主が、雇用の維持を図るための休業手当に要した費用を助成する制度です。
■概要
景気の変動、産業構造の変化その他の経済上の理由により、事業活動の縮小を余儀なくされた事業主が、一時的な雇用調整(休業、教育訓練または出向)を実施することによって、従業員の雇用を維持した場合に助成されます。
■主な受給要件
受給するためには、次の要件のいずれも満たすことが必要です。
- (1)雇用保険の適用事業主であること。
- (2)売上高又は生産量などの事業活動を示す指標について、その最近3か月間の月平均値が前年同期に比べて10%以上減少していること。
- (3)雇用保険被保険者数及び受け入れている派遣労働者数による雇用量を示す指標について、その最近3か月間の月平均値が前年同期に比べて、中小企業の場合は10%を超えてかつ4人以上、中小企業以外の場合は5%を超えてかつ6人以上増加していないこと。
- (4)実施する雇用調整が一定の基準を満たすものであること。
- 〔1〕休業の場合
労使間の協定により、所定労働日の全一日にわたって実施されるものであること。(※1)※1 事業所の従業員(被保険者)全員について一斉に1時間以上実施されるものであっても可。
- 〔2〕教育訓練の場合
〔1〕と同様の基準のほか、教育訓練の内容が、職業に関する知識・技能・技術の習得や向上を目的とするものであり、当該受講日において業務(本助成金の対象となる教育訓練を除く)に就かないものであること(※2)。詳しくは 教育訓練の判断基準[PDF形式:519KB]をご参照ください。
※2 受講者本人のレポート等の提出[PDF形式:658KB]が必要です。 - 〔3〕出向の場合
対象期間内に開始され、3か月以上1年以内に出向元事業所に復帰するものであること。
- 〔1〕休業の場合
- (5)過去に雇用調整助成金の支給を受けたことがある事業主が新たに対象期間を設定する場合、直前の対象期間の満了の日の翌日から起算して一年を超えていること。
※令和4年12月以降に新たに新型コロナウイルス感染症の影響に伴い事業活動の縮小を余儀なくされて休業等する事業主については、一部緩和措置があります。
※このほかにも、雇用関係助成金共通の要件などいくつかの受給要件がありますので、詳しくは下記の「お問い合わせ先」にお問い合わせください。
■受給額
受給額は、休業を実施した場合、事業主が支払った休業手当負担額、教育訓練を実施した場合、賃金負担額の相当額に次の(1)の助成率を乗じた額です。ただし教育訓練を行った場合は、これに(2)の額が加算されます。(ただし受給額の計算に当たっては、1人1日あたり8,355円を上限とするなど、いくつかの基準があります。)
休業・教育訓練の場合、その初日から1年の間に最大100日分、3年の間に最大150日分受給できます。出向の場合は最長1年の出向期間中受給できます。
<助成内容と受給できる金額>
(1)休業を実施した場合の休業手当または教育訓練を実施した場合の賃金相当額、出向を行った場合の出向元事業主の負担額に対する助成(率)
※対象労働者1人あたり8,355円が上限です。(令和4年8月1日現在)
中小企業:2/3
中小企業以外:1/2
(2)教育訓練を実施したときの加算(額)
(1人1日当たり) 1,200円
その他、詳細情報は下記ページをご確認ください。
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyou/kyufukin/pageL07_20200515.html
<お問合せ先>
下記所在地の労働局又は、ハローワークへお問合せください。
都道府県労働局(労働基準監督署、公共職業安定所)所在地一覧
https://www.mhlw.go.jp/kouseiroudoushou/shozaiannai/roudoukyoku/index.html
全国ハローワーク一覧
https://www.mhlw.go.jp/kyujin/hwmap.html